これからの飲み会のカタチ これからの飲み会のカタチ

2019年4月某日。都内のコワーキングスペースにて、フリーランス、パラレルワーク、起業、ブロガーなど、既存の働き方の枠に縛られず、自身の働くスタイルを確立している4人の論客にお集まりいただき座談会を開催。「働き方改革」をいち早く体現した彼らならではの鋭い切り口で、日本の飲み会文化の是非を語っていただきました。

座談会パネリスト プロフィール
(敬称略・五十音順)

境野今日子

境野 今日子

キャリアプロデューサー/パラレルワーカー、株式会社bitgrit、株式会社地方のミカタ 他
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中野円佳

中野 円佳

フリージャーナリスト、元新聞記者。シンガポール在住。
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西村 創一朗

西村 創一朗

複業研究家/HRマーケター、株式会社HARES CEO、NPO法人ファザーリングジャパン理事
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日野瑛太郎

日野 瑛太郎

ブロガー。「脱社畜ブログ」運営者。
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会社ごとにまったく違う飲み会文化。
それでもやはり “断りづらい” が大多数。

本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。まずはみなさんの会社員時代の飲み会の状況と、それに対するご意見を聞かせていただけますか?

西村 創一朗西村さん:僕は会社の飲み会がいいか悪いかはそのコンテンツによると思っていて、この人たちなら飲んでも楽しいという飲み会ならいいし、あいつと飲むなら給料出せよって思ってしまうような飲み会なら反対です。ただ、僕はこれまでそういう嫌な飲み会に参加したことがないんですよ。だから、基本的には会社の飲み会には賛成の立場です。

西村さんは新卒でリクルートに入社されていますよね。当時、飲み会には参加されていましたか?

西村さん:僕は新人時代、すでに結婚していて子供がいたのでお小遣いが少なかったこともあって、月末に開催される全員参加の納会くらいしか出ていませんでした。お金がないということを周囲に言っていたので、ときどき“おごってやるからこいよ”という感じで誘われることはありましたが、頻繁に呼ばれるという感じではなかったですね。

中野さん:納会は勤務時間に入るんですか?

西村さん:入らないです。

中野さん:勤務時間外なのに、全員参加?

西村さん:表面的には自由参加ですが、空気的にはマストでしたね。大半の人たちは2次会まで行っていましたが、僕は妻の機嫌が気になるので(笑)、1次会まで。帰りやすいように“子供がいるから仕方ないよね”っていう空気をあえてつくっていましたね。

中野円佳中野さん:私は飲み会はなくてもいい派です。
新聞社に勤めていた記者時代は朝回りと夜回りがあったのですが、夜回りの後は、チームで終わった人から集まってご飯を食べながらミーティングということが、一時期ほぼ毎日でした。だいたい22時すぎくらいから始まるという感じで。
2008年の金融危機の時は銀行担当のチームにいて、何が起こるかわからない状況ということもあって、他紙の朝刊がでるまでみんなで飲みながら待つ、ということもありましたね。場合によっては5時間以上続くこともあって、リーダーなんて酔っ払って何十回も同じこと言っていたりして(笑)。必要な日ももちろんあったとは思うのですが、正直帰りたいなと思うこともありましたね。

それは拒否できないものなんですか?

中野さん:「何かあったら連絡します」というタイプのリーダーもいるんですけど、私がいたチームはすぐに集合がかかって、なかなか断りづらかったですね。でも、ときどきは何か言い訳を考えて帰ったりすることもありました。

「なくてもいい派」ということは、そういった時間がなくても仕事に支障はないと考えているということでしょうか。

中野さん:子供が生まれてからは参加ができないので、そういうチームには入れられないということになってしまうのは理不尽だなと。コミュニケーションが必要なら、基本ランチでもいいんじゃないかなとは思いますね。
子供を産んでから飲み会に行かなくなって、キャッチアップできてないかもしれないという不安から、何回か頑張って参加してみたんですけど、そんなに実のある話はなくてあまり意味がなかったですし。だったら子供と過ごせばよかったなんて思ったり。

西村さん:行かなきゃ行かないで不安になるんですよね。

中野さん:そうそう。

日野さんはどうですか?

日野瑛太郎日野さん:僕は新卒でとあるネット系メガベンチャーに入社したのですが、当時はソーシャルゲーム市場が一番盛り上がっていた頃で、とにかく人の流動が激しかったんです。毎日のように人が入ったり辞めたりしていくので、月一でまとめて歓送迎会を開催するようになりました。僕も最初は仕方なく参加していたのですが、途中で肝臓を悪くして行けなくなったんです。
でもその会社は新卒が幹事をすることが通例になっていて、自分の番の時には参加しないわけにいかず… 。飲めないのに飲み会に強制的に参加させられるなんて、本当にいやでしたね。
ひたすら烏龍茶を飲んで、酔っ払いを介抱して… 。そういった経験から会社の飲みに対しては反対派。部署の人たちとは毎日ランチに行っていたので、それでいいんじゃないかと思っていましたね。

夜中まで延々と続く飲み会と反省会が、
新入社員を思考停止に追い込んでいく。

境野さん:私が新卒で入った会社では、どんなに体調が悪くても参加しなくてはいけない強制行事でした。出欠の紙が回って来るんですけど、毎回若手のところには勝手に印がついているっていう(笑)。

西村さん:拒否権ないんですね。

境野今日子境野さん:そうそう、まったくない。この日はちょっと… って言ったら先輩に「拒否権ないからね」ってはっきり言われました。
一度、すごい熱があって、これで飲んだら死ぬなっていうときがあったんですけど、自分から欠席するとは言えない空気なので、わざわざ産業医のところにいって、本当に無理なんです!って、訴えました。
産業医も状況を知っているので、上司に伝えてもらって飲み会を産業医ストップで欠席したことがあります。

飲み会の頻度はどれくらいなんですか?

境野さん:多い時は週3ありました。忘年会はチーム、部署、課など何回もあって、ほんとマトショーリカみたいに開けても開けてもまだある!っていう感じで(笑)。

中野さん:ちなみに一回の飲み会は何時間くらいあるんですか?

境野さん:私が配属された地方の営業所は電車がないので終電までっていう概念がなく、かなり長いです。女性は比較的早く帰らせてもらえるけど、それでも1時とかはふつうにありました。

中野さん:仕事より長い!

日野さん:残業してる方がまだいいですね… 。1次会で抜けたりできないんですか?

境野さん:2次会、3次会に案内するのが新人の仕事で、行かないわけにいかないというか、基本行くというベースができているんですよ。あと、忘年会では新人に役割分担があります。配られたリスト表に【境野今日子/平野ノラ】って書いてあって(笑)。ドンキで衣装を買って、支店長の前で一人ひとりネタのリハーサルをやらされるんですよ。

中野さん:披露するのは社内ですよね?

境野さん:そうです。支店長が本社に支店が盛り上がっていることをアピールしたいんでしょうかね。

通常の飲み会では新人はどんな感じなんですか?

境野さん:基本的に新人はほとんど立っています。グラスが空いたらさっと注いで… 。

西村さん:座らないんだ!スタンバイしてるんですね。自分の席はないんですか?

境野今日子境野さん:一応ありますけど、遠い席の人にもお酌に行けるように立ったり座ったりしていました。先輩方にめちゃくちゃ厳しく監視されていて、動きが悪いと呼び出されて“お酒空いてるよね?わからない?”って怒られて、“すみません…”みたいな(笑)。カラオケで一度、座っちゃったときはものすごい叱られましたね。何考えてんのって。現場でも言われますけど、翌朝起きたら先輩からラインで飲み会の指摘が長文で来ていたり、後日若手MTGで指摘されたりしました。

それが約1年続くわけですか。

境野さん:いえ、“若手”と言われるうちは続きます。2年目になると下に言う立場になるんですけど、私はそうしたくないと決めていました。

仕事に何か役にたつんですかね。

境野さん:忠誠心が育つ?会社に従いますっていう気持ちになるのかもしれない。

西村さん:それって役に立っているかというとなんか微妙ですね。いつの話ですか?

境野さん:数年前です。つい最近、元同僚と会ったんですけど、全然変わってないって言ってましたね。

中野円佳中野さん:私は以前、「上司のいじりが許せない」という本を上梓したんですけど、きっかけは高橋まつりさんの事件でした。
取材してみると、新入社員って歓迎会や飲み会でまずいじりが始まって、それが日中に侵食してきてるんですよね。まつりさんも日常業務に加えて忘年会の準備が負担になっていて。公開されている資料を読むと11月くらいに人事部に相談したみたいなんですけど、若干の配慮があっただけで、結局仕事はハードなままでさらに忘年会の準備が重なって、結局あんなことになってしまったんですよね。

日野さん:境野さんの話を聞いていると状況が似ていますよね。電通も反省会があるって聞いたことあります。

西村さん:日本の古い大企業はそういうところが多いのかもしれませんね。

まつりさんの事件以降、大企業も変わってきているのかなと思っていたのですが、一概にそうとも言えなさそうですね。

西村 創一朗西村さん:そうですね。表面的に残業時間が少なく見えるような工夫をしているところが多くて、本質的には変わっていないかもしれません。

境野さんの周りには、“こんなのおかしい”って言う人はいなかったんでしょうか。

境野さん:難しいのは、そういったことに頑張って耐えてきた人たちが出世して今上にいるということなんですよね。

西村さん:自分がそれで評価されてきたから、それでしか評価できないんですね。

境野今日子境野さん:結局、そういうのってよくないよねって問題提起する人は異端児になってしまう。
私も最初は「なんでやらなきゃいけないんですか?」って先輩に聞いたりしていたのですが、それが許されない世界なんだなということがわかりました。
課長によく言われていたのが、とにかく飲み会での評価が大切なんだから、お酌して、よいしょして、カラオケで盛り上げたらいい仕事ができるよって。気に入られることが何よりも大事だって。そういうものなのかなと一瞬思いましたけど、飲み会以外にも多々あった会社の体質に耐えきれず、最終的に鬱になりました。

中野円佳中野さん:でも、少しずつ変わってきているような気はします。私がいた新聞社は、さっき話した「毎日招集かけて夜中まで」みたいなリーダーは減ってきていると聞きます。
あと仕事の仕方も随分変わってきましたよね。新聞社でいうと今までは社長さんが打ち合わせや飲みから帰ってきて車から降りて家に入るまでに捕まえていたのが、今では高層マンションも多くて地下から入られてしまったり、社長自体の帰宅も最近は早かったりして、新聞社も変わらざるを得なくなっています。

日野さん:僕はインターネット業界というほとんど若い人しかいない業界で働いていたので、だからかもしれませんが「飲みニケーション」とか言いだす人はいなかったですね。そもそもそんなに飲んでいたら仕事にならないし。境野さんの話を聞いて“余裕あるなあ”と思いました(笑)。
みんなで集まって飲みに行くことはありますけど、それはみんな行きたくて行っているだけなので。2時間くらい飲んで帰ってきてまた仕事をするっていう人も結構いました。

境野さんの現在お勤めの会社はどうですか?会社としての飲み会ってあります?

境野さん:ありますが強制ではないです。今の会社は外国人も多くて、宗教的にダメな人とか、もちろん体質的に飲めない人もいるし。かつての会社では「ノー」と言える空気がなくて、体質的に飲めない人も無理に飲まされていました。
今の会社ではもちろん、最初から烏龍茶でも何の問題もないです。そもそも飲み会っていう名前がよくない。食事会でいいですよね。

中野さん:飲む必要ないですよね。

これからの飲み会のカタチ

ダイバーシティの広がりと代替ツールの台頭で、
コミュニケーションの形は変わっていく。

それでもやっぱり飲み会で結束が強まるとか、言いにくいことがその場だと言えるとか「飲み会」をポジティブに捉えている企業も多いのですが、そのあたりはどうでしょうか。

中野円佳中野さん:飲みに行くことで親しくなることはやっぱりあるとは思います。
仕事にしても、逼迫した状況を共有してチームワークが高まることも無くはないかもしれない。でも、飲まないと言いたいことが言えないというのは、そもそも職場の状況としてどうなんだって思いますよね。飲むよりさきにそこを見直さないといけない気がします。

リクルートも体育会系のイメージですが、西村さんは飲み会に肯定的なんですよね。

西村さん:かつてはリクルートもそうだったみたいなんですけど、その世代の人たちって今は残ってないんですよ。平均年齢30歳前後で、部長も30代とかなんで、古株がいないんです。
今は、飲み会も行くなら有志で、行きたくて行く人ばかりで、ポジティブな思いを持った仲間が集まるので、「もっとお客さんにこんな風にしたいね」「じゃあこんなことやってみようよ」って会話も自然とポジティブになってアイデアもいっぱいでてくる。
上司の愚痴みたいな生産性ゼロの飲み会だったらすべきではないと思いますが、そういう良い飲み会をたくさん目にしてきたので、意思のある飲み会であればありなんじゃないですかね。

どんなにいい飲み会でも2次会には出ることはなかったんですか?

西村さん:状況が許せば行きたいと思うこともありましたし、実際に何度かは参加しました。やはりそこでは、下世話な話も含めて腹を割ってその場でしかできない話をするので、ランチや日常業務よりも親密さは醸成される気がしましたね。

そこで生まれた親密さは仕事によい影響を与えると思いますか?

西村 創一朗西村さん:飲み会がチームビルディングに役立つかといえば、そういう側面もあると思います。でもすべての職場にチームビルディングが必要かと言われればそうでもなくて。
最近「THE TEAM」という麻野耕司さんの本を読んだんですが、そこにチームというのはサッカー型、野球型、駅伝型、柔道型に分かれるとありました。サッカーと野球に関しては相互の動きが作用し合うのでチームビルディングが必要ですが、柔道や駅伝って個人同士の戦いですよね。例えば保険の営業なんかもそうで、チームプレイって必要ないじゃないですか。

チームビルディングが必要じゃない職種もあるということですね。

西村さん:もちろん、部門での共通の目標はあるので、例えば「あと一つ契約を決めれば達成」というときに、この部長のために頑張ろうって思えるか、といったチームビルディングは必要ですが、結束力が高まることが仕事の相乗効果を生むわけではない職場と、アプリ開発など、デザイナー、エンジニア、プランナーといったチームビルディングありきの職場がある。そういう職場だと飲み会って一定の効果はあると思いますが、それはランチでもいいんじゃないかと思いますね。チームビルディングが必要な職場ってつまりダイバーシティに寛容である必要があるので、飲み会よりもランチ会の方が機能しやすかったりします。飲み会である必然性はないし、飲み会は行きたいやつが行きたい人と行きたいときに行けばいいと思います。

でも2次会の話と同様、お酒があるからこそ親密になれる、ということはないですか?

西村さん:それはあると思います。

日野瑛太郎日野さん:確かに、人柄を知れたり、親密になったりといったことはあると思いますけど、じゃあ、それを実現するためには飲み会じゃないといけないかというと意見が分かれるんじゃないでしょうか。
例えば、上司と話すのも飲み会だと人によって会話できる時間がバラバラですけど、1週間に一回1on1の時間をきちんととった方が絶対効果があると言われれば反論できませんよね。
なんとなく飲み会に担保させていた機能を、ちゃんと仕事の場に仕組みとして取り入れる時代になってきているんだろうなと思います。

日野さんは会社員時代、仕事中に上司や同僚とコミュニケーションはどのようにとっていました?

日野さん:仕事中も雑談しまくりの会社だったので、飲み会に行く必要があんまりなかったんですよね。当時はまだ Slack はなかったのですが、IRC(チャット)でそれこそなかなか普段言えないような話をしたり、情報交換をしたり、そこで一日中接触している方が、飲み会よりも人柄がわかったような気がします。昔はそういうツールがなかったから飲み会をしていたのかもしれない。だからアルコールって必須ではないんじゃないですかね。

西村さん:そう考えると飲み会のコストパフォーマンスってどんどん落ちてる。
飲み会ってそもそも時間的・経済的・心身的にコストが高い。最低でも2時間くらい拘束されて、4〜5,000円負担させられて、次の日二日酔いになったり。
昔はそれでも懇親を深めたりする手段として成立していたけど、今は代替ツールが出てきて相対的なパフォーマンスが落ちているにも関わらず、コストは変わらずにある。ここはどうにかしないといけないですよね。
僕は飲み会に誘われたら、朝ごはんに誘うんですよ。ホテルのビュッフェなら3,000円くらいで1時間で済むし、特別感もありますよね。あと早起きすることでその日の生産性も高まるし。

朝食のアイデア、とてもいいですね。会社の飲み会を朝ごはんにすることはできないとしても、やっぱり変わっていく必要はありますよね。

中野さん:外国人も増えていますし、今後ますますダイバーシティが進めば、そんなカルチャーを存続するのはもはや無理でしょうね。

境野今日子境野さん:飲み会ってそもそも男性社会が前提なんですよ。私も支店では紅一点のような状況だったので、もっと女性社員や外国人が増えたら、そんな文化は合わなくなるはず。

西村さん:前提はベースの関係性にあるんじゃないでしょうか。上意下達の奴隷的な関係性がある会社においては、どんな飲み会も悪になり得ると思います。

会社や経営者としては、みんなで乾杯をすることで組織への忠誠心や帰属意識が深まるような気がしているのかもしれません。

西村 創一朗西村さん:僕は今、ロイヤリティからエンゲージメントの時代に変わってきているように思っています。組織に対する忠誠心って本当に必要なのか?って考えた時、忠誠心よりエンゲージメントが必要ではないかと。
立場が上の人だろうが社長だろうがフラットに関係性がよくなるエンゲージメントの向上のためのツールとして飲み会やアルコールはまちがいなく選択肢の一つ。
そこに対して何か提案できるとしたら「サク飲み」ですね。僕はいま WeWorkを利用しているのですが、立ちながら30分飲んで話して終わりっていうサク飲みを結構することがあって、すごくコスパがいいんですよ。

※ ニューヨークに本社を置く、起業家向けのコワーキングスペース。コーヒー、紅茶のみならず、樽出しクラフトビールが飲み放題。

中野さん:確かに長くなると、繰り返しになるもんね。話を続けるために話すというか。

色々な意見がでましたが、世の中のすべての飲み会が悪いわけではないけど、多様化の広がりや飲み会の代替ツールが出てきた今、会社も飲み会の形も変わっていかなければならない、というのは間違いないですよね。では、最後に今、社員が行きたくないと思う飲み会を続けている会社はどうするべきなのか、それぞれご意見を聞かせてください。

境野さん:飲み会での振る舞いを評価の項目にいれるのは絶対にやめるべき。飲み会をなくすことはできなくても、そこで評価をしちゃダメだと思いますね。

日野さん:飲み会がコミュニケーションの肝になっているという組織にやめろというのは無粋な感じもするので、飲み会がどれくらい役立っているのかをちゃんと調べることが大事かもしれませんね。なんらかの効果測定が必要だと思います。ちゃんと効果があって、社員もお酒が好きならやったほうがいいでしょうし。

中野さん:今後多様化がもっと進んで、子育て中の人もいれば、最初の乾杯でカクテル飲んじゃう男の子がいたり、そもそもランチの方がいいという人が多くなるかもしれない。組織はその多様性に理解を示すこと、みんなこれが好きだよねって画一的に捉えてきたことをまずは疑うことから始めるべきだと思いますね。

西村さん:そういったことを含めて強制型の飲み会は完全に撤廃するべき。今後はコスパのいいサク飲みだったり、業務時間内で完結できるようコストを減らすことが有用なのかなと思います。

どうもありがとうございました。

これからの飲み会のカタチ

聞き手:井澤 博(宣伝ファクトリー) 
文:和谷 尚美(N.plus)
取材日:2019年4月7日

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